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翔 ぶ 魚

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vol.41 芳香

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更新滞っていたとおもったら
いきなりの連投である。
でもって引き続き匂いに関する話題である。

前回にも述べたが
ワタシは香水の甘い匂いはあまり得意では無い。
では、
腹一杯胸一杯吸い込んでもなお吸いたくなるような
馨しい香りといったら何か。
食べ物の匂いじゃないよ。
まあ、それもいいけどさ。
嗅いでるだけじゃお腹すいちゃうじゃん。

それは…

それは…季節の匂い。

ぉぉぅ。
…危うく赤面するところだったよ。
…そこ言っちゃいましたか。
臆面も無くこういうことを言って
メルヘンちゃんと思われるのは不本意極まりない。
そんな目で見るんじゃねえ。って
やたらやさぐれたくもなりますが
でもこれって思ってる共感者は多いはず。
むしろ意識無意識問わなけりゃ万人かもだ。

ま、開き直って言っちゃうとですね
季節の移り変わりの匂いですよ。
好いと思ったからって自分が身にまといたい
って思う類いの匂いじゃないのだ。
ただ知らず知らずに深呼吸したくなるような
そういう空気に含まれる香気ね。

梅雨明けのむせるような緑の香り。
真夏の熱せられた地面の匂い。
秋の始まりは金木犀の香りだし
秋が深まってくると落ち葉の匂いが立ってくる。
冬の朝も独特な清潔な匂いがする。
雪の夜も鼻にスーンとくる匂いがする。
今時分は梅だよねー。
梅の香はほのかでいいよねー。
本当に空気中に微かに漂うって感じでねー。

で。
さてさて。
皆さんお気づきですか?
そろそろあのコの出番ですぜ。
蕾みがね。いい感じにね。なってきてますでしょ?
つぶつぶぷっくりとね。
いい感じの深紅ですよ。
でもここからが案外長いんですよねー。
あ、…桜じゃないよ。

沈丁花ね。

春の夜のあの濃密な甘い香りね。

もう今時分から小さくドキドキしてるわけですよ。
こればっかりはもう
いきなり蕾みを剥いちゃうわけにもいきませんからねえ。
そんな時候無視な蛮行はできませんからねえ。

どうすか。
皆さんも今のうちから近所の通り道に
沈丁花の茂みを探し出しておいたらいかが?
小さくわくわくしますよー。
まあ、知らずに歩いててある晩いきなり匂い立つ
ってのもおつですね。

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梅雨入り前の麝香の香りは強烈だよね。。。
by omifish | 2006-02-23 18:27 |
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