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翔 ぶ 魚

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蒲鉾ナイトメアーツアー御招待

確かにかまぼこは美味しいさ。ぷりっとしてるしな。
これはもともとワタシがリンク貼らせていただいてる
「ガタガタゴー!」さんのブログで紹介されていたものだ。
(↑この方のブログ面白い。)
そのあまりの衝撃に一人では耐えられなくなってしまった。
一人でも多くの方々に観ていただきたい。。。
このシュールレアリズム。。。
グっちゃんの冒険
突っ込みどころ満載どころのはなしじゃあない…。
本家サイトはこちら
Webえほんのコーナーをクリックすると最新作も見られる。
「小さなお子様とご一緒に」っていやいや。夜泣きするから。
by omifish | 2005-11-30 13:20 | white>black

vol.18 時代錯誤で時期尚早

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結構な年数「大人」をやっているわけだが
パチンコなるものをただの一度もやったことがない。
理由は次回にまわすとして。。。

そんなワタシに某パチンコ会社さんから
クリスマスカードのデザインの依頼が入った。
その企業に内定した学生に送るもので
デザインは若者向けだから遊び心があってもいいと。
それといわゆるこの業界独特のベタなイメージじゃなくしてねと。

お言葉に甘えて遊んでみた。
金も時間もかける種類の仕事では無いのでちゃちゃっと。
何案かラフ提出したのだが、没になった奴が下の4コマ漫画案。

没理由が
4コマ漫画にするという形式やこのテイストはいいのだが(←ここ重要)
(「だが」がついたらそれ以前の美辞は単なる枕詞と思うべし。)

「おち」がチープです。。。

「おち」を変えることは可能ですか?と。

…おち?ですかぁ。。。

…がっくり。
いやいやいや。漫画家じゃないのよ。ワタシは。
…漫画家じゃ無いけど凹んだよ。
これからはワタシ「おち」も勉強せなね。

今回はシンプルな一枚画の別案を推しときましたさ。

目指せ!マルチなデザイナー!
それから皆様メリークリスマス!!?
…やっぱ早過ぎかしら。

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むしろそれ以前に「ちーん」て、いつの時代のパチンコ台だよ。
そこんとこ不勉強すぎ。
いや、でも別にイメージだし。

by omifish | 2005-11-29 17:25 | white>black

vol.17 脳内管理人

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記憶ってやつはなかなかどうして曲者じゃないですか。

主観が入るから事実とは微妙にズレて
自分に都合良く改ざんされちゃってたりして。

あとは忘れてたものがいきなりひょっこり現れたりね。
なかなか自分の意志とは無縁なところで脳内にいる管理人が
勝手に色々展開したり整理したりしている感が
どうにも拭えない。

ワタシで言うと、とんでもなく大昔のこと
「小学校のグラウンドの隅にあった鉄棒の錆の模様が
蝶々みたいな形してた」とか
そんなもうとっくにどっかに埋もれてたことが
ぼーっと歩いてる時なんかになんの前触れも無くいきなり
映像としてフラッシュバックしたりする。

あれは一体なんなんですかね。

別に飛んでる蝶々を見かけたとか
小学校の頃のことを思い出してたとかでもないのに。
むしろ晩飯の献立なんかを考えてたりしてたのに。

この無心な時の関係ない記憶映像フラッシュバック現象、
ワタシはわりかし頻繁で、時を選ばず起こる。
しかも結構クリアな映像なんですが。。。
これって一種の記憶障害ですか?
皆さんもそうなのだろうか。
脳のデータ管理がずさんで漏れてきちゃってるの?
ワタシは脳の中までずさんな女ですか?
これでも結構整頓好きなのよ?
いやいや。
いーから。

そもそも記憶って物凄く大雑把にいうと
二種類に分けられるみたいじゃないですか。
しょっちゅう引っ張り出して使う記憶と
とりあえずストックはしてあるけどほとんど思い出さない記憶。
ちゃんと分類されていて後者の方の引き出しは
なんかしらの視覚、聴覚、嗅覚、触覚等に影響を及ぼされて
はじめてよっこらせと出してくるみたいな。。。
うろ覚えですけどそんなんじゃなかったか?

なぜそんな明らかにバックヤード組の記憶が
ちょろちょろ漏れてくるんでしょうかねえ。
もちっとしっかり働いてくれんかねえ
オイラの脳内にいる管理人さんは。
(イメージ走行中。このおじいちゃんはしょっちゅううたた寝してる。
座りっぱなしの暇な仕事だから飽きちゃうんだね。おじいちゃん。
ちなみに入れ歯は外しっぱなし。イメージちょっと迷走気味)

「鉄棒の蝶々形の錆」なんかだったら別にどうでもいいのだが
時々突拍子も無く、とんでもなく恥ずかしい過去の自分の映像なんかが
フラッシュバックしたりすることもある。
そうなるとスーパーの乾物コーナーで春雨のパックの
成分表示なんかを見つめながら頬を赤らめて肩をブルブル震わす…
なんていう外から見たらちょっとどうかと思われるような、
春雨に並々ならぬ嗜好を見い出しちゃってる人みたいな、
えー?だってそれ、春雨だぜ?みたいな、
まったくもって不本意な視線に曝されることになっちゃうんである。

しょうがないから春雨は棚に戻して
晩御飯のメニューを考え直す羽目になる。…ちっ。
ったく。じーさん恥かかせやがって。
なんつー責任転化。
ああ、おじいちゃんごめんごめん。言い過ぎたよ。
そんな虐められた子犬みたいな目しないでよ。
でね。入れ歯はちゃんとはめとこうね。やっぱね。

責任転化っつってもね。
これが全部自分の脳内なのさ。
バカ丸出し。

いやいや。
恥ずかしい記憶に襲われてもんどりうつことは
誰しもご経験があられると思います。

先日久し振りに会ったデザイナーの先輩H氏に聞いたんだが
なんか記憶を意図的にピンポイントで選出して
削除出来る技術が確立してるらしいじゃないですか
机上の空論では無く。マウス実験済みで。
10年後には人間にも対応出来るんですって。
そんな、エターナル・サンシャイン(*1)みたいなことが。。。
SFですなあ。
しかもなんか変な機具を頭に被せたり
電極ピコピコ貼ったりっていうんじゃなく
錠剤なんですと。。。
うーん。どうなんでしょう。
トラウマ除去みたいな分野での活躍を視野に入れてるらしいのだが。
恥ずかしい記憶や失恋の痛手を消すってのはどうなんですかね。
自分の記憶から無くしたところで
関わった当事者全員の脳から記憶を抹消出来るわけじゃなし
なんかねえ。。。

まあ、あれだ。
スーパーの片隅で異常春雨嗜好者だって
大きく間違ったレッテルを貼られてしまうという
不名誉な心配はなくなりますわな。

でもワタシ、恥の経験も丸ごと含めての人間でいいと思います。
それから今後はスーパーや町中で意外な物を手に
赤面したり恍惚としたりしてる人を見かけても
変態のレッテルを貼らずに優しく見守ることにします。

(*1):ジム・キャリー主演の映画。
失恋の痛手を無くす為に彼女と彼女に関する部分だけ記憶から消去するはなし。
ジム・キャリーがシリアスな演技してた。

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絶対本来の意図からずれた使い方する人が出てくると思う。
いやいや。錠剤ってこえーでしょ。ピンポイントって本当に確実なの?

by omifish | 2005-11-28 13:44 | white>black

灰色 短歌

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by omifish | 2005-11-25 17:14 | gray zone

縁側通信 熱海編

冬の花火を観に行った。

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おお。


冬は空気が澄んでるから見え方もクリアらしい。
星空と同じ原理?
それって科学的にも実証されてるの?
それは空気が乾燥してることとか関係あるの?
それとも上空の塵なんかが凍って重くなって落ちてきちゃうから
上空が綺麗に保たれるとかそうゆうこと?

どなたか御存知ありませんか?

とにかく冬だからかは知りませんが花火は綺麗でした。
by omifish | 2005-11-24 16:39 | white>black

黒色 短歌

タレてない
それは模様で
まやかしだ
虚像の中に
本質がある

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by omifish | 2005-11-22 18:16 | gray zone

vol.16 電車の中の愉快な面々 望郷編

今回も長いです。申し訳ない。
誰かワタシに文章を短くまとめる術を教えて下さい。

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とある雨の日の夕刻
ワタシは都内から横浜まで行こうと満員の
某線の通勤快速特急に乗り込んだ。

乗り込む時点ですでに車内はいっぱいだったので
鞄と閉じた傘をしっかり前で持って
こう、後ろ向きになって背面からぎゅうぎゅうと
ドアぎりぎりの所に詰め込んだわけですよ。

身体が半分出ちゃってる状態だったが
後は扉が閉まる直前に無理矢理中に引込もうという魂胆。

で、扉がプシューっと

…あ、傘が。

長い傘の半分以上が扉に挟まれて外にとび出てしまってる。
あせってぐいぐい引っ張ったがびくともしない。
ホームに残ってる人や車内の扉及びワタシ近辺30cmの人達は
あらら。なんて顔をして眺めてるが、
ものが傘なだけに皆さん悠長なご様子。

これが腕なりハンドバックならもうちょっと協力的に
ドアを開けるなり荷物を引き込むなりしてくそうなものだが。
まあ、傘だしね。ってかんじ。
だけど半分以上よ?結構長いものが飛び出てるのよ?

しかし無情にも電車は加速を始めてしまった。

そうとなりゃ、ワタシもま、いっか。ですよ。
次の駅で開いたら引き込みゃいいんだし。

甘かった。。。

長い旅路の始まりであった。。。

電車はさすが快速特急である。
ぐんぐんとばすとばす。
重量オーバー気味なのかカーブなんかに差し掛かると
けたたましい金属音を立てて傾ぎながらそれでもとばす。

その内トンネルに入った。
ここは長いトンネルである。
電車のトンネルって普通のトンネルと違って
途中で降りることを前提にして無いせいか
結構ぎりぎりのスペースしか確保してないんですよ。
電車の幅は均一な訳ですし。ね。余分な幅はとって無い。

でだ。
そのトンネル内で前方からも対向車両がぐんぐん近付いてきた。

え?この幅ですれ違うの?
…この幅って…この傘は?どうなの?

トンネル内で対向車両と接触?!
火花が散ってバランスを崩して脱線する電車像が脳裏に浮かぶ。
側面の壁に激突炎上なんてまさか。。。ねぇ。

またもやイメージ暴走中。
しかし、スピードがスピードなだけにそして場所が場所なだけに、
いやがおうにも不安と緊張が高まる。

無表情を装いつつも手のひらにじんわり汗がにじみます。
ぎゅうぎゅうの満員電車ゆえ扉の窓に押さえ付けられてる人は
ワタシばかりじゃありません。
興味が無くともみっちりドアに額がくっついちゃってる数人には
事の次第が見てとれちゃうわけですよ。

ワタシとワタシの傘近辺30cmの方達に緊張が走ります。
皆さんも外に突き出た傘と対向車両の接触が気になるご様子。

すれ違う瞬間、ドア近辺の人達全員が
いっせいにじわりとドアに寄って
窓に顔をはり付かせて外の傘の先端を覗き込む。。。

さあ、どうなのよ?!

…スルー。

傘の先端はホント対向車量の側面ぎりぎりのところで
接触をまぬがれました!

ドア近辺人員が安堵のため息とともに
いっせいに弛緩してドアから顔を離す。

また対向車。いっせいにじわり。
また無事スルー。いっせいに弛緩。

寄せてはかえす波のようなリズム。

…なんだこれは。
自分が根源のくせに
ドア近辺に生まれたこの妙な連帯緊張感がおかしくてたまらない。
なんなんだ。
この無言コントみたいな空間は。

そのうち人々も飽きたのか、絶対接触はしないようだと安心したのか
また、各々の世界に入っていった。次の駅も近いしね。

…次の駅に…
…次…
…降車ドア
…反対側じゃん。

こころなしか同情的な目線を送ってくれる30cmの人達。
しかしぞろぞろと降りて行く人達。
反対側のホームから傘に気付いて笑ってる人達。
その傘を内側で握り続けるワタシ。

いやいや、ここは心を無にしておこう。

ところが
…次の駅も…
…降車ドア
…反対側じゃん。
…あら?
えーと。
…あの、ここ、ワタシが降りたい駅なんですけど。。。

傘はがっちり挟まっていてやはりびくともしない。
…このまま置いて行くか?
逡巡。

が、その間にも無情にも反対側の扉がつつがなく開閉し
何事も無かったように発車。
うーん。なんかまた嫌な汗かきそう。

通勤快速特急って停車駅少ないんですよ。
がんがんと途中駅すっとばして距離を稼ぐんですよ。

帰宅時間ゆえ電車は人を降ろすばかりで乗って来る人はごく少数。
今や電車内はガラガラだ。
さっきまで緊張という連帯感に結ばれていた人々もとうにいない。
と、いうよりもうこのワタシの置かれてる状況を知る人がいない。
ガラガラ空いてる席に座りもせずドアの真中に立っている
ワタシをいぶかしそうにちらりとみる人もいる。
それでもとび出した傘の柄を握り続けるワタシ。

途方に暮れたよ。

すっかり暗くなった外の街並や群青色の空の上に、
虚ろな目をした自分の顔が窓に映って重なって浮かぶ。

あー。なんかこの感じは知ってるぞ。
あれだ。あてのない放浪の旅に出た時の感じだ。

オイラこのまま何処まで運ばれて行くんだろう。
もう二度と帰れない気がしてきたよ。
るらら〜。
この電車終点何処だっけ?
いっそこのまま温泉とか行っちゃう?
はは。
自虐的な笑いと自暴自棄なワクワク感。

一瞬傘と共に放浪を続ける自分の姿が脳裏をよぎる。
独りきりというより傘と共にってあたりが
淋しくなくてなかなかいいんじゃない?

…そうゆう問題じゃ無いと思う。
思考が逃避をはじめちゃってます。

結局、その後も反対側の扉が開き続け
遠くに見えた山の稜線がかなり近くなって
静かな田畑が住宅地の間に漆黒に広がる
長閑というより寂しい風景になった頃の駅でようやく
こちらの扉が開いた。
もう電車内の人も各車両2、3人。

ホームに降り立つ。
おお。久し振りの外気。
緊張と不安でかいていた額の汗に冷気が心地良い。

…ここ何処よ。

ほとんど無人の寒いホームに降り立って呆然としていると。。。

何やらこちらに向かって来る人影。
今しがた同じ車両から降りてきたサラリーマンらしき男性が
破顔一笑とばかりの凄い笑顔でつかつかこちらに近付いてきた。

な、なにやつ。

警戒警報。警戒警報。
またフェロモン出してたか?
(しつこいようですが性フェロモンじゃありません
詳しくは『vol.5 フェロモン体質』参照)


彼はワタシの目の前まで来ると早口で興奮気味にのたまった。

いやぁ。良かったねえ。やっと解放されて。
俺、降りる駅もっと前だったんだけどね。
君と傘の行方が気になっちゃって気になっちゃって
ついついここまで降りられなかったんだよねぇ。

??????!!!
(ずっといたのかい?)
(むしろ今回チョット対応に困る人はワタシでした?)

…はぁ。そうすか。
それはそれはとんだ御迷惑と御心配をおかけしまして。。。
…すいませんでした。。。
お優しいんですね。
えーと。じゃ。失礼。

…袖振り合うも多生の縁
ビバ!小さな親切…心

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…大きなお世話ですから。
気になってたんなら引っこ抜く手伝いしてくれりゃよかったのに!
飲みになんか行かんっちゅうの。暇人め。

by omifish | 2005-11-21 13:42 |

縁側通信 その陸

ストロベリートーチ順調に成長中

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か、可愛い奴等め。。。


しかし相変わらず殺風景なので
大家さんの敷地(と言っても我が家の隣で空き地)
に咲いてる野菊を代わりに写してみた。

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可憐ですなあ。


今我が家の庭にいらっしゃるのは
実りの時期を終えたライムと茄子。
花の時期を終えた数種類の花の寄せ鉢。
さ、さみしい。

いつまでもなんか元気で茂っているのは
数種類のハーブ。
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こんな人達。
あとパセリとか5種類。
料理用。


と「初雪かずら」
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俯瞰図。下は苔玉になってます。


と 同居人の趣味の「ハエ捕り草」。。。
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…おまえ。
我が家の蜘蛛は喰うなよ。



それにしても芝生の芽はまだかのう。
前回はもうちっと早かった気がするが。
やはり時期が少しずれたかしら。
10月末までの種蒔きを11月にしたんだけど。。。
それぐらい融通きくかと思ったんだけど。。。
甘かったかな。

いやいや、まだまだ待ちますよー。
頑張れ芝!
by omifish | 2005-11-20 21:37 | 植物の窓

vol.15 サバ…略 やっと後編

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似非一匹メスライオン危機脱出。

受け入れてくれたブルーシートタウンを離れ
木と鉄とコンクリートで構築された社会に復帰したワタシは
次第に部落のことを忘れていった。

何年か経ってなんかの折に
その河川敷の公園に行ってみたが、
高架下には長の家はもとより部落自体が無くなっていた。

全然知らない顔の新人さんが単独でポツポツと
青いお家を風にはたはたさせてるぐらいで
高架下はさっぱりしたものだった。

あの部落は強制退去させられたのか、
それぞれ新天地を求めて散解したのか、

もしかして社会復帰して今頃家庭に戻ってるおっさんもいるかもな。
長もそうだといいんだけどな。
小さな会社を興して社長になるぐらいの貫禄はあったしな。
探し回ってた家族と涙の対面劇が展開したのかも知らんしな。

などと強引にやさしい結論付けをしてみたりして
その強引さに自分で気付いてしみじみ寂しくなったりした。


そして更に何年か経った。

ここまでくると割と最近のはなし。

都内の某駅。
ここは複数の電車や地下鉄線が交差する大きな駅である。
そこの地下に編み目のようにはり巡らされた地下通路。
ここでは青いお家ではなく
茶色い紙のお家に住む方々がいらっしゃる。
あるいは家らしき囲いも持たず紙布団のみの方とかね。

紙の敷き布団にもっさりしたおそらく元はピンクであったろう
毛布を頭の上まですっぽり被って横になってる人がいた。

周りはあからさまに遠ざける人もいたが
大抵は皆存在しないもののようにスルーしていく。

ワタシは人との待ち合わせに向かう途中だった。

その駅ではそんなのはありふれた光景であったし
横たわる人に特に興味は無かったが
そのピンクの毛布に見覚えがあるような気がする。
実家に似たようなものがあったのだったか。
まあ、ありふれた花柄のデザインだしな。
興味を失い視線を転じようとした時毛布から出てる手に目がいった。

親指が潰れている。

胸の中がザワっとした。
頭が記憶を取り戻すよりも前に内臓が反応した。
心臓がどっと冷たい汗をかく感じだ。
思わず足が止る。

この毛布。
あの親指。どっちだ?…右手だ。
…長だ。絶対。間違い無い。

しかし気付いたもののどうしていいか分からない。
周りは通行人だらけだ。
彼の背中はあきらかに外界を拒絶して石になりきっている。
顔も確認出来ない。
待ち合わせ時間は迫っている。
でも足が動かない。

こちらから声をかけなくても
彼が毛布から顔を出してさえくれたら
さり気なく存在をアピールして視線をこちらに向けさせることは出来る。
目さえ合えば長もワタシに気付いてくれるかも知れない。

それで、消極的な手段だがワタシは待った。
待ち合わせ遅刻なんてどうでもいい。もともと時間にも大雑把なのだ。
それでその場で「待人来ず」みたいな顔をして佇んで
彼が毛布から顔を出す瞬間をひたすら待った。
途中差し入れを買ってきて枕?元に置いて気を引こうか迷ったが
なんだかおこがましいことのように思って止めた。

大分時間が経った。すると毛布の背中がもぞもぞ動き
頭の方に置いてあるペットボトルに手をのばしてひらひらしはじめた。
そしてボトルの位置を確認する為に顔を毛布から出したのだ。

彼は、やはり長だった。
しかし目には以前の貫禄も鋭さも浮かんでなかった。
それは寝ぼけてトロンとしてただけかもしれない。
ただ、大分痩せてヒゲに混ざる白いものが増えていた。

ワタシは慌てて視線を捕らえようとしゃがんだ。
多分高揚と緊張とうれしさで顔が赤くなってたと思う。
それに多分笑顔になってたと思う。

長はワタシの方をちらりと一瞥した。

それだけだった。

すぐにまた毛布を被ってしまった。

悲しみと恥ずかしさでグラっときた。
それでムキになって声をかけた。

「あの、以前T川河川敷でお会いしたんですけど…」

無反応

「何年か前、河原でテント張ってた者です。」

無反応

通行人の視線が集中する。

「…あの…」泣きそう。

長はやにわに親指の潰れた右手を出すとこちらに背を向けたまま
うっとおしそうに、しっしっと言うように手を振った。

しゃがんでいた姿勢から立ち上がると本当にグラグラした。

長の背中はまた石に戻っていた。

それで、ようやくワタシもこの場の自分の行動が
長にとっても通行人にとっても場違いなものだと気がつき
足早にその場を去った。

悲しさと悔しさと恥ずかしさと
なんだかわからない切なさで胸の中も頭の芯もぎゅーぎゅーした。
ぎゅーぎゅーしたままズンズン歩いた。
好奇の目が注がれるのを感じたが
周りの視線なんかどうでもよかった。

頭の片隅で「もしかしてホントは覚えてていてくれて
あの状況やワタシに気を遣って知らないふりをしただけでは?」
と思おうともしたが、そんな自分の『性懲りも無く自分に甘い考え』に
反吐が出そうになってまた恥ずかしくて悲しくなった。

言うまでもないがその日のお酒は不味かった。
友人は散々待たされたあげく
沈んだ酒に付き合わされてさぞや迷惑だったことだろう。
すいませんでした。

3編にまたいでしまったが
つまり一昨日見た夢から思い出された
割と最近あった切ない話である。

でも、生きてて(失礼?!)良かったよ。おっさん。
あそこなら高架下より暖かそうだしな。

次回は明るい話題にしますわね。

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覚えるだろうなんて、なんつー高慢で利己的な思い上がり!
勝手な仲間意識持たれちゃ相手も迷惑っだっつーの。
…しょぼん。

by omifish | 2005-11-18 13:24 | white>black

縁側通信 その伍

芽が出た!!

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芽?
…め?

…根?
…もやし?


ストロベリートーチのはずなんだが。
なんか日陰なのが災いしたのか
もやしみたいのが出てきてますけど。。。
これで正解なの?
ほんと?

一抹の不安が。。。

ところで今晩から明日の未明にかけては
獅子座流星群のピークだそうですぞ。
本日解禁のボージョレーヌーボー片手に
縁側で星空観賞もおつですなあ。

…寒そ。
最近また早寝になってきたし。
起きてられるかしらのう。

 ***
結局未明の3時頃に気管支炎の発作が出て目覚めた。
これ幸いと厚着して表に出てみたが
月明かりと街灯の明かりが眩しくて星が良く見えない。
しばらく粘るが寒さに負けてそそくさと退散。
もう若くないのよねぇ。しみじみ。
以前は友人とわざわざ夜中に近所で一番高い建物の屋上に
侵入して(不法)寝そべって眺めたりしたが。。。
あ?あれはなんとか彗星が来た時だっけ?
marimari、覚えてますかい?
by omifish | 2005-11-17 21:39 | 植物の窓