潔い花
ダリヤをもらった。
潔く真っ直ぐな茎、媚びないゴージャスさ。
なんだか格好良い花だよ。
まえは地味で品のある桔梗とかが断然好みだったけれど、
いまは派手な花もいいと思う。
好みの範囲は拡張しつづけていて、
このままでは老いてからフリルという杞憂どころか
老いてヒョウ柄着るっていう危険性もなきにしもあらず。
「和装で縁側で桜見ながらお茶すする可愛いばあさん」
理想の最終形態からまた遠のいている現状。
というのもねえ、どうも許容範囲が拡張したからって
人の器ってそう簡単には大きくならないらしいのよ。
今日もうっかりつるっと毒づいたところを、
温厚の代表者のような仏教徒の家人に
「…デムとか言っちゃダメ、Xmasにカトリックが。」
と、穏やかにたしなめられました。
いっそ、人生の目標の方を
「潔く媚びないゴージャスなダリアの様な老婦人」
にするってのはどうなのよ。
それって、ただの派手ないじわるばあさんなんじゃ?
と思いそうになるところを一度ぐっとこらえてみようか。