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翔 ぶ 魚

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茫々日記


某日
地下鉄のホームへと続く階段に、カリカリに干涸びたヤモリが一匹(亡がらのカウントは一体?)ぽつねんと落ちていた。
あれは、あそこで力尽き、息絶えて徐々に干あがったのだろうか。あんなに往来の激しい所で…いや、そうは考えにくい。もう干涸びた状態で落っこちたんだろうな。
どこからか。
誰かのポケットから。定期券を出す時に。うん、その方が自然だ。
じゃあ、なぜその人は乾燥ヤモリなんぞをポケットに忍ばせていたのか?という不自然さは、この際気にしない。そんな人もいるよ。


某日
色彩豊かでファンタジックな、冒険活劇的な夢を見ていたのではなかったか。それが目覚める直前にいきなり、低コストな地方CMのように、ペラ一枚のブツ撮り写真が映し出された。
そのブツとは……
どら焼きである。
コンビニなどで見かける、透明フィルムで個別包装されたどら焼きが、白バックの中にぽつんと置かれている。
すーっと寄って見ると、透明フィルムの正面(上面)には柿色で『どら焼き』と筆文字が印刷されている。
ん?脇部分にプラマークといっしょに何か印字されているな。さらに寄って見る。
塩茹で(8分)。
……え?ゆでていいの?


某日
本屋仕事の合間の休日に、図書館へ行く。本でサンドされたような日々だ。
「具」の部分で植物観察をしたり、ごはんを作ったり、風呂に入ったり、関係ない小説を読んだりしている。つまり、「具」部分にも本が入っている。
さすがに寝かせたままの本たちが出てきた。
図書館へは、植物学者の牧野富太郎氏のことを調べるために行っているのだ。誰に提出する当ても無い、期限も無い、純粋に自分の趣味の為のレポート作成は楽しい。論点がめちゃくちゃでもいいんだ!好きなところだけ拾い集める。


某日
いつか黒猫を飼ったら、是非つけたい名前が二つある。一つは「エボニー」。黒檀という意味だ。
もう一つは「朔(サク)」。天文用語で新月のこと。月の無い夜は黒かろうという発想。どうじゃろか、いささかメルヘンが過ぎるだろうか?
メルヘンついでなのだが、この「朔」という字の左、の部分ってクリオネっぽくないですか。あらやだ。わたしとした事がカワイイこと思いついちゃったわ。ねえねえ、どうよクリオネっぽくない?と人に問うたら、それよりもヤゴっぽいと返された。
…ヤゴ、だね!

※クリオネの捕食姿はカワイイどころかオソロシイということは置いておく。






by omifish | 2014-04-10 00:11 | 茫々日記
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