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翔 ぶ 魚

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vol.92 長い夜

Side white
これはvol.91「エマージェンシー」の続編です。
先にvol.91からどうぞ。セットでお楽しみ下さい。

昨夜、緊急事態勃発のため
夜中に戦地から
戦況の実況中継を発信したワタシであるが
これは、一夜明けての報告書である。

***
むろん、ワタシは様々な脱出方法を考察した。

Q1. ドアを蹴破る?
A1. 家自体が割と近年建て替えられたもので
老朽化も見られずかなり頑丈。
しかも、壊した後の弁償手段をワタシは持たぬ。
それだけの破壊力も待ち合わせておらぬ。

Q2. 家人を呼ぶ?
A2. 深夜1時過ぎである。
家人どころかご近所さん迷惑甚だしい。
また、内容が内容なだけに
翌日以降近所を歩けなくなること必至。

Q3. やはり窓から?
A3. 一番有力。
しかし、だから我家の二階は結構高いのだ。
しかも、ワタシの部屋にはベランダが無い。
つまりポール伝いで下りることも不可。
飛び降りは…
…これ以上青タン増やしたくない。
てかワタシの運動神経で青タンで済むか疑問。

くそう。こんな時こそオリローの出番なのに!
なぜ、我が部屋には設置されてないんだオリローよ!
松本機工株式会社さん、是非一家に一台、
いや、一部屋に一台のオリロー普及を!!
今ならワタシ、一緒に営業するよ!

…はっ。
ロープ…
シーツを引き裂いて縦に結んでロープ!
なんかで見たことある!
シーツぐらいなら弁償可能だよ!

…やるか?
やるのかワタシよ。
アドレナリン噴出。小さくドキドキ。

えぇぇ、でもぉぉ。
なんか、あまりのその緊急避難図っぷりに
そこまでする?と、脳がはげしく躊躇する。
そこに詰め寄り、ことの緊急っぷりを直訴する膀胱。
脳vs膀胱
理性vs本能(生理現象)
穏健保守派vs革新武闘派

脳内の激しい抗争には
なかなか決着がつかない。
そうこうしているうちに武闘派の勢力後退。
なぜなら
もうそんなアクション映画なみの
激しい運動に耐えられる程
括約筋に余力が無いことを悟ったからだ。

…待とう。
一番消極的で先行きが不明瞭だが
ここは待機しか無い。
家人が、いや、援軍が
偶然この戦地の前を通過し
僻地で起ってる緊急事態を察してくれる瞬間を。

長い長い夜であった。
無事バリケードを解かれ、任務遂行の後に
ワタシが戦い疲れた身体を横たえられたのは
朝の6:30であった。
ああ、朝日が目にしみる…

しかしなぁ。今になって思えば
シーツを引き裂いて縦に結んでロープで脱出…
ちょっと、やってみたかったな。
あの尿意さえ無ければ冒険心に負けて…
ワタシのことだ…決行していただろう。

だが
あの尿意が無ければ
そこまで切迫した状況ではなく。
シーツでロープの必然性が皆無なのは明白だ。
まだ、混乱してるのか?ワタシ。

緊急事態でも無いのに夜中にそんなことしている奴は
青臭い家出中学生くらいのものだ。

とっくに成人しているワタシがやったら…
むろん、ただのトチ狂った人だ。

…だってそのまま玄関から帰ってくるんだよ?
by omifish | 2007-03-23 14:14 | white>black
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