ブログトップ | ログイン

翔 ぶ 魚

omifish.exblog.jp

六月六日 第三の目

開いたと思ったね。

店内に響き渡る嬌声。殺到する注文。
厨房内の怒号と、助けを求める新人スタッフの悲鳴。
一番奥の10番テーブルで箸が1本落ちた音。
それらが打ち消し合うこと無く同等に意識に入ってくる。

重力が消える。

心の中は無音。静寂そのものだ。

周囲がスローモーションに見える。

全ての声に対応しながら床上1センチで移動。
7秒後には、新しい箸をうやうやしく差し出している。
本人のあなたが落としたことに気付いた時、
こちらはすでにニュー箸を握っているのだよ。

たぶん、半眼で薄く笑っていたと思うよ。
弥勒菩薩の微笑み。
…こわいじゃないか。


あの感じ、何かに似てると思ったら
水中だ。

by omifish | 2009-06-06 14:57 | white>black
<< 六月十一日 ケモノ 六月二日 空の運針 >>