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翔 ぶ 魚

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六月二十日 手拍子

知人のライブに行く。
小さな箱で、演者との距離がきわめて近い。
人との密着度が高い閉鎖空間を不得意とするワタシは
それだけでやや遠い目である。
まあ、それはいい。
問題は別にあるのだ。
あれだ。
ライブ進行も佳境に入るとはじまるあれだ。
やはりそうなのか。
どうしてもそうくるのか。

手拍子の催促だ。
…いや、むしろ強要だ。

目の前で本人に手拍子を求められたならば
そりゃ、ワタシとしてもしない訳にはいかんだろう。
が、しかし
だから…ワタシは、リズム感が無いんだよ。

油断すると一人だけどんどん遅れていく。
周りからズレないように手を叩くのに
必死にならざるを得ないのだ。
はっきり言って、歌を楽しむどころでは全く無くなる。
まず、メロディが耳に入ってこなくなる。
当然、歌詞の内容だって右から左だ。

ズレの補正。
そればかりが気になる。
んもう、舞台よりも周囲の観客の手元を注視だ。
おいおい。あの人ウラ拍とってるよ、スゴイな。
あ、あの人は、今、チャチャっと早ワザを加えたぞ
ふう、余裕あるのねえ。
などと客席の手拍子のほうに感心しだす始末だ。
もはや、
音楽を聴くためにそこにいるのか、
手拍子を観賞するためにそこにいるのか、
よく分からないことになっているのだ。


じつに目まぐるしいライブであった。


知人はぐっとくるハスキーな声で
歌もワタシはとても好きなのだが。
そんなわけで、
今回あまり集中して聴けなかった。
どうか、どうか手拍子は自由参加ということで!

by omifish | 2009-06-21 02:55 | white>black
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